領収書やレシート、いつまで・どう保管すればいい?

レシートや領収書が、財布から机の上へ、机の上から引き出しや封筒へと移っていく。請求書のメールは受信箱にたまったまま。いつか整理しようと思いながら、本業に追われて手が回らず、気づけばずいぶんな量になっている——そこへ「保存のルールが変わったらしい」という話が耳に入って、なんとなく落ち着かない。もし、そんな状態に心当たりがあるなら、先にひとつだけお伝えします。それは、あなたが片づけられない人だからではありません。
書類の保存は、本来「あとから困らないように」整えておくものです。でも、日々の仕事が動いているあいだに、領収書を一枚ずつきれいに分類していくのは、誰がやっても後ろに回ります。溜まっているのは、手が足りていないだけです。
まず、いちばん不安な「捨てていいの?」から
たぶん、いちばん気がかりなのは「この紙、捨てていいのか」だと思います。結論から言うと、レシートや領収書のような書類は、一定の期間は手元に残しておくのが基本です。何年残すかは、個人か法人か、どんな書類かといった条件で変わってきますし、制度も折に触れて見直されます。だから「○年で捨てて大丈夫」と一律にお伝えするのは、かえって危なっかしい。ここは、あなたの状況に合わせて一緒に確認するところです。
ひとつだけ、安心してほしいことがあります。迷ったら、捨てないでそのまま取っておく。それで困ることは、まずありません。きれいに分類できていなくても、袋にまとめて放り込んであるだけでも、残っていればこちらで整えられます。困るのは、保存期間の中で必要だったものが、先に手放されてしまっているときだけです。
紙で受け取ったものと、データで受け取ったもの
近年の保存ルールで、ひとつだけ知っておくと安心なのが、「紙でもらったもの」と「データでもらったもの」で、扱いの向きが少し違ってきている、という点です。
紙で受け取ったレシートや領収書は、これまでどおり、現物を取っておく形で構いません。封筒や箱にためてあるあの山は、急いで何かしなければいけないものではありません。
一方で、メールやネットショップ、各種のサービスを通じて、はじめからデータで受け取った請求書や領収書については、そのデータのまま残しておく対応が基本になってきています。「印刷して紙で保管すればいい」とは限らない、という点だけ、頭の隅に置いておいてください。大事なのは、まず消さずに残しておくこと。そのうえで、後から探せる形にしておくことや、どこにどう保存するかといった“保存の形”は、ご自身の状況に合わせて一緒に整えます(受信箱に置いたままで万全、というわけではありません)。ただ、自社で何を、どこまで、どう残すかという線引きは、事業の形や制度の改定によって変わります。ここは断定でお伝えするより、あなたの状況を見ながら一緒に整えるほうが確実です。
——ここまで読んで「結局、自分で全部やるのは無理そうだ」と感じた方もいると思います。この記事は、保存ルールを自分で完璧に運用してもらうために書いたものではありません。
自分で完璧に運用しようとしなくて大丈夫
保存のルールは、調べれば調べるほど条件や例外が出てきます。それを一つひとつ覚えて、紙とデータを仕分けて、期限まで管理して——本業のかたわらで完璧にこなすのは、現実にはなかなか進みません(だから今、書類が溜まっているのだと思います)。
だったら、覚える前に、今ある書類をそのままの状態で預けてしまうほうが早い。袋にためた紙も、受信箱に並んだデータも、整っていないまま見せていただければ大丈夫です。何を残し、どう分け、どこまでデータで持っておくか——そこはこちらで整理して、保存の形に落とし込みます。
私が最初に気にするのは、抜けや漏れより、迷って捨ててしまったものがないかです。揃っていないのは、こちらで揃えればいい。でも、いるかどうか分からずに捨ててしまったものは、あとから取り戻せません。だから、整える前の、そのままの状態で見せてもらうのがいちばん早いのです。
「どこから手をつければいいか分からない」——それで構いません。溜まったままの状態を、そのまま見せてもらうところから始めてください。
保存の整理は、毎月の関わりの中で軽くなる
書類の保存は、一度きりの片づけで終わるものではなく、毎月少しずつ流れていくものです。日々の数字に目を通す関わり方をしておくと、領収書や請求書も「溜めてから一気に」ではなく、流れの中で自然に整っていきます。年間を通して数字とつき合う関わり方は税務顧問サービスにまとめていますが、まずは目の前の「溜まった書類をどうするか」からで構いません。
「いきなり毎月の関わりはまだ早い」「まず、今ある書類だけ一度見てほしい」という段階なら、一度だけ話してみる入口としてスポット相談もあります。
なお、この保存の話は、インボイス制度のあとの実務の続きでもあります。受け取る側・請求する側それぞれの扱いについては、別の記事でお話ししています。
実際に、溜まっていた書類や会計ソフトの中身を、一度任せて整え直した方の例も、よければご覧ください。
溜まっていく領収書の山は、今年は片づけの手間ごと、こちらに預けてしまってください。
直してから来ていただく必要はありません。袋にためたまま、受信箱に並んだまま、今の状態でお声がけください。何を残し、どう整えるかは、こちらで引き受けます。
溜まった書類を、今の状態のまま
「溜まった書類を見てほしい」と、まずはひとことだけお声がけください。きれいに並べ直してからでなくて構いません。いきなり毎月の顧問は重いという方には、まず一度だけ見せていただくスポット相談もあります。










