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人を雇うと、お金まわりの手続きが一気に増える。どこからこちらに渡せるか

人を雇うと増えるお金まわりの手続き

初めて人を雇うと決めたとき、頭にあったのは「仕事を任せられる」という前向きな話だったはずです。ところが採用が決まったとたん、給与をいくらで・どう払うか、税金はどう引くのか、保険はどうするのか、見たことのない手続きが一度に押し寄せてくる。本業の合間に調べようとしても、出てくる言葉がいちいち難しくて、どれを自分でやるべきものなのかも分からない。

先に、大事なところをお伝えします。この増えた手続きは、ぜんぶをあなたが抱える必要はありません。税にまつわる部分はこちらで引き受け、給与計算や社会保険にあたる部分は、必要に応じて社労士と連携します。だから、何が増えたかに圧倒される前に、「どこからどこまでを誰に渡せるのか」を一度はっきりさせる。そこさえ決まれば、あなたの手は本業に戻せます。

増えたのは、もともと種類の違う手続きが混ざっているから

人を雇うと急に重く感じるのは、性質の違う手続きが、同じ「お金まわり」という顔をして一度に来るからです。中身を整理すると、大きく三つに分かれます。

ひとつは、源泉徴収や年末調整といった、給与から預かった税金を計算して国に納める部分。ふたつめは、毎月の給与額そのものを計算する給与計算の部分。みっつめは、健康保険や厚生年金、雇用保険・労災保険といった社会保険・労働保険の部分です。

名前が似ているので一続きに見えますが、受け持つ専門家が違います。税にまつわる部分は税理士が、給与計算や社会保険・労働保険にあたる部分は社労士が専門です。最初に「これは税の話/これは社労士の話」と仕分けるだけで、漠然とした重さはかなり軽くなります。

まずはこの2つをはっきりさせること

手続きを全部いっぺんに覚えようとすると、それだけで気が重くなります。でも、最初に決めると効くのは、たいてい2つに絞れます。

ひとつは、給与から預かる税金まわり。給与を払うときに所得税を預かり、それを納める流れと、年に一度の年末調整です。ここは税理士の受け持ちなので、こちらで引き受けられます。

もうひとつは、毎月の給与計算と社会保険の入り口。給与額そのものの計算や、保険の加入手続きは社労士の専門です。ここは社労士の領域なので、必要に応じて社労士につなぎます。あなたが一から探し回らなくて済むよう、間は取り持ちます。

この2つの「どちらに渡すか」さえ決まれば、残りの細かい手続きは、必要になったところから順に手を入れれば間に合います。最初から全部を完璧にそろえようとしなくて大丈夫です。

私が最初に確かめるのは、給与にまつわる数字が、払う前と払った後でちゃんと記録としてつながっているかどうかです。ここが通っていれば、源泉徴収や年末調整はあわてずに回せる。だから、整っていない状態のまま見せていただくところから始めます。

税理士に依頼できること、社労士に依頼できること

ここははっきり線を引いておきます。同じ「お金まわり」でも、税理士が引き受けられる範囲と、社労士の専門にあたる範囲は別です。

税理士がこちらで引き受けるのは、給与から預かった税金を計算して納める部分、年末調整、そして会社全体の数字とのつながりです。一方、毎月の給与額そのものの計算、社会保険・労働保険の加入や手続きは社労士の専門にあたります。重なって見える部分は、こちらと社労士で連携して整理します。

役員報酬は、税と社会保険の両面が関わる論点なので、必要なときに一緒に確認します。どちらか一方の話として片づけず、その時々の状況に合わせて見ていきます。

大事なのは、あなたがこの境界を覚えることではありません。「どこからどこまでを、誰に渡せばいいのか」を一度こちらで整理してお伝えする。覚える前に、渡す先がはっきりしているほうが、ずっと早いはずです。

「まだ一人だけだから」という段階でも

雇うのがまだ一人目で、「専門家に頼むほどでもないかもしれない」と感じる方もいます。その感覚は自然です。ただ、一人目の手続きの入れ方が、二人目・三人目のときの土台になります。最初に流れを整えておくと、人が増えても同じやり方で回せる。逆に、一人目を急ごしらえで通すと、あとからまとめて直す手間が戻ってきがちです。

だからといって、すべてを今すぐ任せる必要はありません。まずは「何を自分で出来ることとその手間、何を専門家に依頼できるか」を一度知るだけでも、見通しはずいぶん変わります。

実際に、人を雇ったあとの経理や給与まわりを一度任せて整え直した方の例も、よければご覧ください。

何を頼めて、何を社労士につなぐか——まず整理してお伝えします

人を雇うというのは、事業が前に進んだということです。だからこそ、増えた手続きにあなたの時間を取られて本業が止まる、というのは本末転倒だと思っています。

「何が増えたのか分からない」――その状態のままで構いません。今のあなたの会社の状況を一度うかがって、税まわりでこちらが引き受ける部分と、社労士につなぐ部分を、まず整理してお伝えします。

毎月の関わり方そのものについては税務顧問サービスにまとめています。まずは一度、今の状況を見せてもらうところからで大丈夫です。「人を雇う前に、税の段取りだけ先に聞いておきたい」という段階の方は、一点だけ持ち込める入口もあります。スポット相談もあわせてご覧ください。

ここまで読んで、「何をどちらに頼めばいいのか、一度はっきりさせたい」と思った方は、今の状況をそのまま教えてください。

何を頼めて、何を社労士につなぐか、まず聞いてみる

整理してから来なくて大丈夫です。今の状況をそのまま教えてください。何を税理士に頼めて、何を社労士につなぐか、まず整理してお伝えします。いきなり毎月の顧問は重いという方には、一点だけ持ち込めるスポット相談もあります。

公認会計士・税理士。BIG4での監査業務、中堅税理士法人での中小・上場企業税務を経て、福岡市を拠点に賀数公認会計士・税理士事務所を開業。中小企業・個人事業主の税務顧問、創業支援、融資・補助金・資金繰り、確定申告、相続税の相談に対応しています。

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